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| 店名 | コーヒー乱歩° (コーヒーランポ) |
|---|---|
| ジャンル | 喫茶店 |
| TEL |
03-3828-9494 |
| 住所 | 東京都台東区谷中2-9-14 |
| 営業時間 | 10:00~20:00 |
| 定休日 | 月曜日(祝日の場合は翌日) |
| 設備・サービス | ランチ営業、日曜営業 |
| 平均予算 |
最も多くの方が実際に使った金額です。 →予算分布を見る [夜] ¥2,000 ~¥2,999 | [昼] ~¥999 |
| 用途 |
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| 初投稿者 |
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大正12年「二銭銅貨」にて文壇レビュー。
初期は欧米の探偵小説に強い影響を受けた作品を世に送り出し、日本に探偵小説というジャンルを根付かせた。筒井康隆、星新一など、自身のジャンル外の異才人材を世に送り出したことでも有名。
そう、江戸川乱歩その人である。
それは九月初旬のある蒸し暑い晩のことであった。私は、D坂の大通りの中ほどにある、白梅軒という、行きつけの喫茶店で、冷やしコーヒーを啜っていた。(中略)
さて、この白梅軒のあるD坂というのは、以前菊人形の名所だったところで、狭かった通りが市区改正で取り広げられ、何間道路とかいう大通りとなって間もなくだから、まだ大通りの両側にところどころ空地などもあって、今よりずっと寂しかった時分の話だ。
<※版により、文字表記に一部相違あり>
云うまでも無い。「D坂の殺人事件」の最初の件である。D坂、云わずと知れた東京本郷・団子坂。
この小説により、日本探偵の祖、明智小五郎その名が世間に認(したた)められたわけである。
ただ、多くの人が認識している明智小五郎然としたスタイルは、関東大震災以降の小説からであり、この作品を含め、初期作品の彼とのギャップはあまりにも大きい。
判りやすく云うなら、初期作品の明智小五郎の姿をそのまま踏襲したといっていいだろう、溝口正史が世に送り出したとされるこれまた名探偵の誉れ高い金田一耕介をイメージしてもらえれば、膝を叩いて同意してもらえることだろう。
さて、団子坂。
かの名探偵以外にも日本を代表する作家諸兄が多く生活をしてきたこともあり、小説の舞台にも多く登場する。
乱歩自身、小説の舞台同様にかの地で「三人書房」という古本屋を営んでいた。文壇デビューの前のことである。
千駄木の駅から団子坂下をあがっていくと右手に江戸千代紙いせ辰、左手に菊見煎餅総本店、穴子寿司の乃池と続き、その少し先に「D坂より308歩」「散歩のあとは乱歩゜の珈琲」「さんまは目黒、珈琲は乱歩゜」の怪しい看板があり、かの店着。
先述の白梅軒と関係は無く、乱歩好きを自称する店主が20年程前に始めた店。
実際に雑然とした店内に何となく風情を感じる程度。乱歩原作の映画のポスターが無ければ、乱歩乱歩した雰囲気を探すほうが大変かもしれない。
勝手を承知で言うなら、乱歩゜というよりも店の名前をSOSEKIとか、三四郎とかにした方が合っているんではないかと思わなくもないが、店の名前は本人申告なんでこれは仕方ないだろう。
玩具箱を引っ繰り返したような店内で、意外や意外の珈琲が呑むことが出来るので、歴史とかシチュエーションとかを少し忘れ、空想の世界に入り込んでしまうのが、一番いい選択なのだろう。
いわゆる「赤い部屋」が如く、鬼気迫りながらの気の入れようも亦必要か。
ただ、店内で「人間椅子」化、もしくは「芋虫」化にしてしまうと、時間の経過と共に追加オーダーが必要となるので、それはそれで注意が必要。加えて、煙草の煙が何が何でも許せないと唸る御仁、何人なりとも同店半径50メートル圏内に侵入を禁ずるものなり。
徒口序で、明智小五郎繋がりということで。
終生のライバルが怪人二十面相であることは紛う事無き事実であり、手に汗握りながら全集を楽しんだ諸兄に特に断る必要もないのだが、この怪人二十面相、江戸川乱歩の出身地で住民登録が行われている。
個人情報保護の観点もあり、特にこのサイトでは非常に厳しく論じられていることもあり、最大限の注意が必要と考え、仔細は差し控えたほうが良いのだろうが、氏の生年月日は住民登録上「不詳」。
これでは、ローンを借りることはおろか、正業に就くことも儘ならず、窃盗に走らざるを得ないのも諾なるべしか。
晩年、厳密にはシリーズ後半というべきか、稀代の美術商窃盗怪人は着包みに身を纏い世間を驚かす愉快犯となっていくのだが、何が彼を変えたのか変えさせたのか、氏の心の移ろいを自身が取り組む終生のテーマとして真摯に対峙していきたい(嘘です)。
ま、こんな世間的にどうでもいいことをぼんやりと考えたりするのにうってつけの店、ということで。
散歩序でにのんびりと過ごす余裕のある人が来店する店なのである。
【参考:江戸川乱歩】