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ロブションでは、ご本人は登場だけでしたが、こちらでは、自ら厨房で鍋を振るうとのこと。
芸術家に例えられるガニェール氏の料理を楽しみに、行って参りました。
表参道の交差点を根津美術館方面に少し行ったカルティエのビル。
入り口となるエレベーターが少々見つけにくいのでご注意を。
ガラス張りの綺麗なエレベーターで4Fに着くと、白を基調としたエントランスが広がります。
右手の、夜景が綺麗なウェイティングバーで少々待ってからメインダイニングへ。
円形のダイニングルームは、やや暗めの照明の、非常に落ち着いた雰囲気の空間です。
席に着くと、まずはシャンパンで乾杯。
すると、ちょうどガニェール氏が各テーブルにご挨拶へ。一言二言のご挨拶でしたが、
テーブルを回った後は、すぐに厨房で調理を指揮している姿が見られました。
間もなく、フォアグラのコロッケが出てきます。これが旨い。
その後、フィンガーフードやアミューズがいくつも供されます。
それからようやくメニューが出てきます。アラカルトでお願いしました。
アラカルトと言っても、1品が2皿以上から、多いと5皿程度で構成されます。
前菜一品、メイン一品と言うことで、連れは、
[ピエール・ガニェールの見たフランス][魚市場からの一品]
僕は、
[魅惑的な…1品][子羊]
を注文しました。
やがて始まる饗宴。テーブルに所狭しと皿が並びます。
一つ一つの品の味わいは、わりとそれぞれインパクトが強いのですが、
それらがありきたりの「調和」を無視して、好き勝手に楽しげに跳ね回っている、
そういう印象です。
まるで「おもちゃ箱をひっくり返したような」という表現がぴったりの、
楽しい料理が次から次へと供されます。
次に何が出てくるんだろうと、ワクワクさせられるような食の時間が続きます。
こういうの、いいなぁ。
前菜では、小鳩のエギュイエットが特に印象に残りました。
肉の柔らかさと味わいが感動的です。ナツメヤシのソースとの相性も素晴らしいです。
また、日本酒ベースのムースにも驚かされました。
メインは2皿。セル・ダニョ(鞍下肉)のクレビーヌ(網脂)焼きは、
肉の焼き加減と脂の味わいもさることながら、癖の強いロックフォールのソースとの相性が抜群でした。
キャレ・ダニョ(骨付き肉)のグリエは、目の前で肉を取り分けてくれ、その場でソースを掛けてくれます。
こちらも絶妙の火の通し方で、肉の旨味が良く味わえる逸品でした。
連れは、牡蠣のポシェが一番のお気に入りのようでした。
さらにチーズ。ルブロションのフォンデュは、中にジャガイモなどの野菜が入っており、
焼けたチーズの香りとの取り合わせがたまりません。
締め括りはデザート。これがまた9皿で、これ自体がコースの体をなしています。
さすがにこれはシェアさせていただきました。
山葵のムースは、もう少し濃い目の味を想像していたのですが、
逆に非常にサッパリとした味わいで、特に印象に残りました。
流石にサーヴのタイミングもよく、これだけの皿が次から次へと、
ちょうどいいタイミングで供されるのは見事です。
スタッフの方も気さくにいろいろ話してくれました。
ガニェール氏は、付け合わせなどをその場のひらめきで頻繁に変えるため、
周囲のスタッフが付いていくのが大変なのだそうです。
恐らく人により好みはあると思いますし、多分、こうした料理が苦手な人もいると思います。
しかし、こういう作り手の個性を味わえる料理は、個人的には非常に好きです。
エキサイティングに「食」を楽しみたい時に、食の細くない女性と行くと、
最高の時間を過ごすことができるかと思います。
ともかく、楽しい時間を過ごさせていただきました。