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吉冨寿し・・・店主のセンスが冴え渡る握りと空間。なんて心地の良いことか♪
'08/02/03
('08/01 訪問)
MD COKE (175) さんの口コミ (40代前半・男性・北海道)
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| 店名 | 吉冨寿し (よしとみずし) |
|---|---|
| ジャンル | 寿司 |
| TEL |
092-741-3490 ※お問い合わせの際は「"食べログ"を見た」とお伝えいただければ幸いです。 |
| 住所 | 福岡県福岡市中央区舞鶴3-6-23 サンハイツ舞鶴 1F |
| 営業時間 |
12:00~14:00 17:30~21:00 ランチ営業 |
| 定休日 | 日曜・祝日 |
| カード | 不可 |
| 席数 |
(カウンターは詰めて10人まで座らされます。 テーブルがひとつ4人がけかな?) |
| ドリンク | 日本酒あり |
| 平均予算 |
最も多くの方が実際に使った金額です。 →予算分布を見る [夜] ¥10,000 ~¥14,999 | [昼] ¥5,000 ~¥5,999 |
| 用途 |
多くの方がおすすめする用途です。 →用途分布を見る 友人・同僚と | デート |
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お昼に訪問。
オフィス街の一画にありながら、蔦に囲まれた鄙びた鎧戸に今風の和のデザインの看板。
ここが異空間であることを静かに主張している。
この手の面構えは難しい…一歩間違えると、ありがちな今どきレトロ風居酒屋・ダイニングバーの安っぽい店舗デザインになってしまう。
しかしこの店は、絶妙なバランスを保ちつつ実にいい雰囲気を醸し出している。
計算してやっているとすれば、そのセンス、期待できる。
はずれたら…まあ、鮨がうまけりゃいいさ!
ちょっと緊張と不安を抱えつつ、店内へ。
うっ、す、素晴らしい設え!
歴史を感じさせる部分と、後から改装したものと思われる部分がうまく調和し、
茶室に通じる侘び寂びを漂わせた空間、高級鮨店に相応しい見事な設え。
花といい、小物といい、隅々まで違和感のない、あらゆる部分に統一されたセンスを感じる。
しかしそのセンス、本当にギリギリのバランスで調和を保っている。
人によっては気になる部分があるかもしれない。
この確信犯的な設え…こりゃ期待が膨らむわ。
予約のお客さんが勢揃いすると、いよいよ開幕。
抑制の効いた広い店内、ほとんど物のない広くちょっと寂しいつけ台に、
ネタが美しく豪快に盛り込まれた木箱が2つドーンと置かれる。
その様、まるで夜空に炸裂した大輪の花火のごとし!
一気に場が華やぎ、旨い鮨への期待が絶頂に達する。
やられた!完璧な演出、全部計算づくだ。
この店主、やはりただものではない!!
オーダーに関し一切聞かれることはなく、静かに全員同時に昼のおまかせがスタート。
ネタは最初に全種類人数分切り分けられ、ネタ箱は仕舞い込まれる。
冷えているネタの温度調整のためだろう。
旨い握りを握るための繊細な配慮。
この時点でどんなネタが握られるのかわかってしまうわけだが、
ほとんどのネタがそのまま出て来るわけではないので、
これもまたうまい具合に食べる側を楽しませる演出となる。
店主は一見寡黙で取っ付きにくい職人っぽくも見えるのだが、
とても温和な雰囲気で優しく静かに話す、とても雰囲気の良い方。
こちらの緊張もほぐれる。
左利きで丁寧に人数分まとめて握り、鮨が美しく見える角度で大きな葉の上に握りを供する。
[ 握り ]
まず軽く炙った赤ムツ(ノドグロ)の上に薄く切った蕪の昆布締めを山葵を仕込んで重ね、
握ったものが出る…のっけから先制パンチ!
蕪の下にほんのり山葵が透けて美しい。
蕪の優しい舌触りと甘みに風味のある赤ムツの脂が重なり、
甘みのないすっきりと酢の利いたシャリがはらりと一体化し、蕪の食感がアクセントとなる。
車海老は茹で上げてあったものだが、茹で具合もよく、甘みと風味がとてもよく出ている。
半分に切った小さめの平貝は開いて、炙ったものを鞍掛にして握る。
薄く切りつけた河豚はかませた芽葱ともみじおろしが美しく透けている。
さらに立派な河豚の白子を切って炙ったものを握りで。とろける〜♪
穴子は炙って、ほんの少々の山椒をかけられ塩で。
ほのかな甘みのある穴子は口に入れると香ばしさがふわっと広がり、
ほっくり系の身がシャリとともに溶けていく…
〆鯖は皮目を香ばしく炙って出され、
丁寧に包丁目の入った烏賊は上にのせた雲丹と一緒にとろけ、見事に融和。
他に赤貝、中トロなどはそのままで。
最後に紅心大根の昆布締めの握りで終了。
握りのシャリは小さめで、きちっとした形に整形されたものではなく、ふわっと握られたタイプ。
しかし崩れるようなことはなくきちっとネタと一体化している。
米は若干硬めだが、硬すぎると思う人間はまずいない程度で、実にいい加減。
ほんのり赤酢の色がついた甘みのない優しくきっちり酢がきいたシャリはおいしく、
ここのネタともとてもよく合っている。
そんなシャリが、口の中で自然にほぐれてネタと見事に混じり、
ネタが勝るぐらいの感じで静かに消えていく。
見事です。
江戸前寿司と言われる方も多いようですが、これは上品で完成された北九州創作系ですね。
店の設えから握りまで、全てに店主の美意識が透徹した実に心地のいい空間。
いろいろ店主に聞きたいとか話で盛り上がりたいとかそういう気分ではなく、
ただこの空間に自分の身を置き、全てを店主に委ね、静かに鮨を楽しんでいることが
この上なく幸せ…ああ、これはまるで舞台を観劇している時のような心持ちだ。
いいなあ、ここ。
今度は夜に来たいなあ♪